二つの予防医学

カイロプラクティック&オーソモレキュラー栄養療法の臨床ブログ

胃酸は止めるな!

胃痛の写真

先日、首、肩、腰の痛み、慢性胃痛、食欲不振、生理痛(腰痛、腹痛)、そして1年通して鼻づまりで悩んでいる20歳代の女性が、あるクライアントさんの紹介で、わたしのオフィスに来られた。

顔色が真っ青で、少し痩せ過ぎのように感じた。

わたしのところに来る前に、胃の調子があまりにも悪いので、医療機関を受診し、胃薬を処方され、ますます体調を崩したとか。

そして、少し頚椎(首の骨)を触らせてもらって驚いた。

今にも飛び出てきそうな骨の歪みで、こんなに悪い頚椎を触るのは久しぶりだ。

今まで、さぞかし辛かったに違いない。

交通事故の経験もなく、特別なスポーツもしてなかったみたいだが、おそらく過去に何かあって、ここまで骨が歪んでしまったのでは。

頚椎の歪みは、同時に自律神経の働きが悪くなっていることを意味する。

しかし、かなりの歪みをもっているので、どこまで改善するか分からないということを承諾してもらって施術を開始。

1回目の施術後、矯正直後にも関わらず、もう元の歪んだ状態に戻っていた。

でも、本人は健康になりたいという一心で、頑張って通ってくれていた。

そして、4回目の施術が終わり、5回目の施術に来られたとき、なんだか表情が明るくなり、頬に赤みがさしていた。

ほとんどの自覚症状が、かなり改善し、食欲も出て、もう鼻づまりも無くなっていた。

しかし、胃の不具合がまだ少しあるようだ。

たぶん、胃酸を止める薬が、相当ダメージを与えたと思う。

医療機関では、安易に胃酸を止める薬を出す医師もいるが、人間にとって、もっとも基本となる栄養素はタンパク質で、タンパク質が一番最初に代謝を受けるのが胃酸

胃酸を止めるということは、同時にタンパク質の分解を止めるのと等しい。

そんなリスクを覚悟しても、胃酸を止めないといけないときもあると思うが、胃薬は慎重に処方してほしい。

栄養の話をすると、興味を示してくれたので、5回目の施術からは栄養のアドバイスもすることにした。

まずは、タンパク質の摂取をしてほしいので、プロテインを飲むのをすすめたが、どうも気乗りしていないように感じたので、卵をすすめてみた。

卵は好きだから、食べれるということで、当分、1日に卵を2つ食べてもらうようにした。

昼食は、衣の付いていない肉か魚を選ぶようにし、ご飯は少なめ、パンや麺類はできるだけ控えるようにしてもらった。

8回目の施術の日。

もう胃の調子も良くなり、2kg体重が増えたようだ。

頚椎の歪みもかなり良くなり、現在、3週間に1回の施術と、追加の栄養アドバイスをしている。